日亜対訳クルアーン写経ブログ

(出典元) 中田孝[監修]・中田香織・下村佳州紀[訳]『日亜対訳 クルアーン [付] 訳解と正統十読誦注解』、松山祥平[著・訳]「クルアーン正統十読誦注解」、黎明イスラーム学術・文化振興会[責任編集]、作品社、2014

開端

 マッカ垂示
 クルアーンを開始する章であることから、「開端」章と名付けられる。「啓典の母」、「クルアーンの母」とも呼ばれる。
 この「開端」章だけは、毎日5回の義務の礼拝の中で読むことが義務付けられている。
 慈悲の神、裁きの神としてのアッラーの属性、そして創造主、崇拝を捧げるべき対象としてのアッラーの唯一性が直截に表明されている。





 慈悲あまねく慈悲深きアッラーの御名において(1:1)



 称賛はアッラーに帰す、諸世界の主に(1:2)



 慈悲あまねく慈悲深き御方、(1:3)



 裁きの日の主催者に。(1:4)



 あなたにこそわれらは仕え、あなたにこそ助けを求める。(1:5)



 われらを真っすぐな道へ導き給え、(1:6)



 あなたが恩寵を垂れ給うた者たち、(つまり)御怒りを被らず、迷ってもいない者たちの道に。(1:7)