日亜対訳クルアーン写経ブログ

(出典元) 中田孝[監修]・中田香織・下村佳州紀[訳]『日亜対訳 クルアーン [付] 訳解と正統十読誦注解』、松山祥平[著・訳]「クルアーン正統十読誦注解」、黎明イスラーム学術・文化振興会[責任編集]、作品社、2014

雌牛(134~140)

 これはすでに過ぎ去った民である。彼らにはその稼いだものがあり、そしておまえたちにはおまえたちの稼いだものがあり、おまえたちは彼らがなしたことを問われることはない。(2:134)



 また彼らは言った。「ユダヤ教徒に ―またキリスト教徒に― なれ、導かれよう」。言ってやれ、「いや、ひたむきなイブラーヒームの宗旨に。彼は多神教徒たち(の一人)ではなかった」。(2:135)



 言え。「われらは、アッラーと、イスマーイール、イスハーク、ヤアクーブと諸支族に下されたもの、ムーサーとイーサーが授けられたもの、そして諸預言者たちが彼らの主から授けられたものを信じた。われらは彼らの誰にも区別をつけない。われらは彼に帰依するものである」。(2:136)



 もし彼らがおまえたちが信じたものと同様のものを信じたならば、導かれたものであるが、もし背を向けたならば、彼らは分裂にあるだけである。そして彼らに対してはおまえにはアッラーで十分であろう。そして彼はよく聞き、よく知り給う御方。(2:137)



 アッラーの色染めを。アッラーよりも色染めに優れた物が誰かあろうか。そしてわれらは彼に仕えるものである。(2:138)



 言ってやれ。「おまえたちはわれらとアッラーについて議論するのか。そして彼はわれらの主であり、おまえたちの主である。そしてわれらにはわれらの行いがあり、おまえたちにはおまえたちの行いがある。そしてわれらは彼のみに忠誠な者である」。(2:139)



 それとも、おまえたちは、「イブラーヒーム、イスマーイール、イスハーク、ヤアクーブそして諸支族がユダヤ教徒、あるいはキリスト教徒であった」と言うのか。言ってやれ。「おまえたちの方がよく知っているのか、それともアッラーか。そして自分の許にあるアッラーからの証言を隠す者ほど不正なものがあろうか。そしてアッラーはおまえたちがすることを見過ごし給う御方ではない」。(2:140)