雌牛(117〜124)
諸天と地を創始し給う御方。そして彼が事を決め給う時には、それにただ、「あれ」と仰せられれば、それはある。(2:117)
また、知識のない者たちは、「アッラーがわれらに話しかけ給うのか、徴が現れることはないのか」と言う。こうして、彼ら以前の者たちも彼らの言うようなことを言った。彼らの心は似通っているのである。われらは確信する者たちには諸々の徴をすでに明らかにしている。(2:118)
まことにわれらは、おまえ(預言者ムハンマド)を吉報伝達者として、また警告者として真理と共に遣わした。そして焦熱地獄の輩について、おまえは問われはしない。(2:119)
そしてユダヤ教徒もキリスト教徒も、おまえが彼らの宗旨に従うまでおまえに満足しないであろう。言ってやれ、「アッラーの導きこそが導きである」と。もし仮におまえが、おまえの許に知識が訪れた後に彼らの妄執にに従うなら、おまえにはアッラーに対する後見も援助者もない。(2:120)
われらが啓典を授けた者たち、彼らはそれを正しい読誦で読むが、それらの者はそれを信じている。一方、それを拒絶するもの、それらの者こそは損失者である。(2:121)
イスラーイールの子孫よ、われがおまえたちに与えたわが恩寵を思い起こせ。そしてわれがおまえたちを諸世界の上に優遇したことを。(2:122)
そして、どんな者もわずかにだれかの代わりをすることはなく、誰からも身代金は受け取らず、執り成しも誰にも役に立たず、彼らが助けられることのない日を畏れ身を守れ。(2:123)
また、イブラーヒームを彼の主が御言葉によって試み給い、彼がそれらを全うした時のこと。「われはおまえを人々の導師となそう」と仰せられた。「そして、私の子孫からも」と彼(イブラーヒーム)は言った。「われの約定は不正者には及ばない」と仰せられた。(2:124)