日亜対訳クルアーン写経ブログ

(出典元) 中田孝[監修]・中田香織・下村佳州紀[訳]『日亜対訳 クルアーン [付] 訳解と正統十読誦注解』、松山祥平[著・訳]「クルアーン正統十読誦注解」、黎明イスラーム学術・文化振興会[責任編集]、作品社、2014

雌牛(46〜55)


 
 (それらは)自分たちが主にまみえる者であり、彼の御許に帰り行く者であると思う者たちである。(2:46)



 イスラーイールの子孫よ、われがおまえたちに恵んだわが恩寵を思い起こせ。そして、われがおまえたちを諸世界の上に優待したことを。(2:47)



 そして誰かが誰かに代わって償うことはならず、誰からも執り成しは受け入れられず、誰からも身代金は受け取られず、彼らが助けられることのない日を畏れ身を守れ。(2:48)



 われらがおまえたちをフィルアウンの一党から救い出した時のこと。彼らはおまえたちに酷い虐待をくわえ、おまえたちの男児たちを惨殺し、おまえたちの女を生かしておいた。そしてそれにはおまえたちの主からの大いなる試練があった。(2:49)



 また、われらがおまえたちのために海を分け、おまえたちを救い、おまえたちが見ている前でフィルアウンの一党を溺れさせた時のこと。(2:50)



 また、われらがムーサーに四十夜を約束した時のこと。その後、彼の後で、おまえたちは子牛を(神と)成し、不正をなす者であった。(2:51)



 その後、われらはおまえたちを赦した。きっとおまえたちは感謝するであろうと。(2:52)



 また、われらがムーサーに啓典と識別を与えた時のこと。きっとおまえたちは導かれようと。(2:53)



 また、ムーサーが彼の民に言った時のこと。「わが民よ、おまえたちは子牛を(神と)成したことによって自分自身に不正をなした。それゆえ、おまえたちの造り主の許に戻り、おまえたち自身を殺せ。その方が、おまえたちの造り主の許では、おまえたちにとってより良い」。すると、彼はおまえたちを顧み給うた。まことに彼はよく顧み戻る慈悲深い御方。(2:54)



 またおまえたちが、「ムーサーよ、われらはアッラーをはっきりと見るまではおまえを信じない」と言った時のこと。するとお前たちが見ている前で雷鳴がおまえたちを捕らえた。(2:55)