日亜対訳クルアーン写経ブログ

(出典元) 中田孝[監修]・中田香織・下村佳州紀[訳]『日亜対訳 クルアーン [付] 訳解と正統十読誦注解』、松山祥平[著・訳]「クルアーン正統十読誦注解」、黎明イスラーム学術・文化振興会[責任編集]、作品社、2014

雌牛(196〜200)

 


 そして大巡礼と小巡礼をアッラーのために完遂せよ。もし、おまえたちが遮られたなら、無理のない犠牲。そして犠牲がその解禁地に届くまでおまえたちの頭を剃ってはならない。それでおまえたちのうち病気の者や頭に疾患のある者には、代償は、斎戒、または喜捨、または供犠を。またもしおまえたちが安全な時で、少巡礼を享受して大巡礼に、との者には、無理のない犠牲が(課される)。そして(犠牲を)見出さない者は大巡礼の間に三日間の斎戒、そしておまえたちが戻った後に七日間を。それで全部で十日である。これは禁裏モスクに家族がいない者に対するものである。そしてアッラーを畏れ身を守れ。そして、アッラーが応報に厳しい御方であると知れ。(2:196)



 大巡礼は周知の月々である。それゆえその間に大巡礼を(自らに)課した者には大巡礼の間、睦言、不道徳、口論はない。そしておまえたちが行う善行をアッラーは知り給う。また旅支度をせよ。まことに最良の旅支度は畏れ身を守ることである。そして畏れ身を守れ、賢慮を備えた者たちよ。(2:197)



 おまえたちがおまえたちの主から御恵みを願うことは罪ではない。アラファートから押し出す時には聖標でアッラーのことを念じ、(アッラーの導き)以前にはおまえたちは迷う者たちの一部でこそあったというのに彼がおまえたちを導き給うたこと故に彼を念じよ。(2:198)



 それから人々が押し出すところから押し出せ。そして、アッラーに赦しを乞え。まことにアッラーはよく赦し給う慈悲深い御方。(2:199)



 それでおまえたちがおまえたちの祭儀を果たした時にはアッラーを念じよ。おまえたちがおまえたちの父祖たちを念じるように、あるいはそれより強い念によって。それで人々の中には、「われらが主よ、現世においてわれらに(恵みを)与え給え」と言う者がいるが、彼には来世に分け前はない。(2:200)