日亜対訳クルアーン写経ブログ

(出典元) 中田孝[監修]・中田香織・下村佳州紀[訳]『日亜対訳 クルアーン [付] 訳解と正統十読誦注解』、松山祥平[著・訳]「クルアーン正統十読誦注解」、黎明イスラーム学術・文化振興会[責任編集]、作品社、2014

雌牛(249〜252)


 そこでタールートが軍たちと共に出征した時、彼は言った。「まことにアッラーはおまえたちを川で試み給う。それでそれを飲む者は私には属さず、それを口にしない者こそ私に属す。ただし、手で一掬いする者は別である」。だが、彼らのうち少数を除き、それから飲んだ。それゆえ彼と彼と共に信仰する者たちが川を渡った時、彼らは言った。「今日、われらにジャールート(ゴリアテ)とその軍隊に対抗する力はない」。自分たちがアッラーとまみえる者であると信じる者たちは言った。「どれだけ(数々)の少ない衆がアッラーの御許可の下、多くの衆に打ち勝ったことか。そしてアッラーは耐える者と共におわせられる」。(2:249)



 そして彼らはジャールートとその軍隊に相対すると言った。「われらが主よ、われらに忍耐を注ぎ、われらの足を固め、不信仰の民に対しわれらに勝利を与え給え」。(2:250)



 それゆえ彼らはアッラーの御許可の下、彼らを打ち破り、ダーウード(ダビド)はジャールートを殺し、アッラーは彼に王権と英知を授け、彼(アッラー)の御望みのことを彼に教え給うた。もしアッラーが人々を相互に抑制させ給わなければ、大地は荒廃したであろう。だが、アッラーは諸世界への御恵みの持ち主。(2:251)



 これはアッラーの諸々の徴で、われらはそれをおまえに真理をもって読み聞かせる。まことにおまえはまさに遣わせれた者たち(の一人)である。(2:252)